守護本尊(守り本尊)といわれており
生まれてから死ぬまでその一生を
守り続けてくれる仏様のこと。
生まれ年ごとに守り本尊が
定められています。
お寺にお参りする際に
自分の守り本尊が祀られていたなら
忘れずにお参りすることで
縁日の場合いっそう良いといわれています。
干支ごとにまとめてみました。
干支(よみ)年:縁日
守護本尊(よみかた)
子(ねずみ)年:毎月十七日
千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)
お名前通り千本の手を備えています。
すべての人々の悩みを救い
願いを叶えてあげようと
聖観音が変化した姿。
菩薩は如来を指して修行を続ける身ですが
人々を教えに導く存在でもあります。
たいへん慈悲深い菩薩であるため
人々のあらゆる願いをかなえようと
自ら33通りもの姿に変化します。
千手観音菩薩は十一面観音が発展した姿で
千の手のひらには“眼”が刻まれ
人々の願いをしっかり見つめ
千本の手で願いを救おうする
そんな意思を表したお姿といわれています。
一般的な千手観音菩薩は
手が42本に簡略化されました。
このうち40本の手は大きな荷物を持ち
それぞれにご利益があります。
剣は悪い鬼をこらしめ
弓は出世の望みを叶え
印は巧みな話術を得ることができる
全ての救済をする千手観音ですが
不仲の夫婦仲を改善する為に拝むと仲が良くなるともいわれています。
余談ですが…
わたくし、この千手観音様が守護本尊。
苦労が多いから?
だからこんなに手が必要だったの?!
守ってやらねばと色々変化し
そばにいてくれてるのかな…(汗)
このお勉強をしていると
たくさん気づくこと、
学ぶことがあります^_^;
丑・寅(うし・とら)年:毎月十三日
虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
知恵学徳、福徳を司る仏様。
虚空とは無限につきることのない力
文殊菩薩と並んで「知恵の菩薩」として
知られています。
無限の知を持ち、その知恵で
という意味を持ち
知恵功徳の力で私達を導いて善根を貯め
幸福な衆生を増やすことを願っています。
知恵と福徳の仏様ゆえに最大のご利益は
知恵を授けてくださること。
虚空蔵菩薩を本尊として加持祈祷を行うと
超人的な記憶力を授かるとされています。
弘法大師(空海)もこの秘法で
記憶力授かったといわれている
ありがたい守護本尊です。
福徳を祈願する人が後をたたず
卯(うさぎ)年:毎月二十五日
文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
「三人寄れば文殊の知恵」
でおなじみの文殊菩薩様。
知恵授けの菩薩様といわれ
釈迦の弟子の中でも頭の良さが
群を抜いていました。
記憶力の虚空蔵菩薩とは異なり
理性的な判断力を授けてくれます。
おひとりでも祀られていますが
普賢菩薩とともに、釈迦如来の
脇侍として従うことも多く
左手の経巻は知恵そのもの。
獅子は威力の象徴。
獅子の上の蓮華座に坐する
騎獅文殊が基本形とされています。
知恵授けのほかにも
饅頭型の小さなまげを結った
童子形の文殊菩薩様も見られ
知恵以外にもご利益があります。
まげの数によって異なっていて
1つの一髷文殊(いっけいもんじゅ)
寿命や福徳。
5つの五髷文殊(ごけいもんじゅ)
対仏対人間への慈愛の心。
6つの六髷文殊(ろっけいもんじゅ)
自他共に悪心を抑える。
9つの八髷文殊(はっけいもんじゅ)
災難を取り除いてくださる
というご利益があるとされています。
辰・巳(たつ・み)年:毎月二十四日
普賢菩薩(ふげんぼさつ)
「すべてにわたって賢い者」
その多くは白象に乗り合掌されてます。
象に乗っているのは
勤勉な象が修行を助けてくれるから。
文殊菩薩と共に釈迦如来像の脇に
三位一体となって衆生を救う
といわれています。
「忍耐授けの菩薩」
厳しい修行に耐える者を叱咤激励し
力を授けてくださいます。
特に長けているものは滅罪のご利益。
過去を悔い改め懺悔をする人に
力を貸し、理知と慈悲の徳で長寿を
ねがう人に永遠に幸福な人生に導く。
後ろめたいこと、罪の告白は
なかなか容易ではありません。
勇気を授け、罪を消してくださる
といわれています。
また20本の腕を持ち、
午(うま)年:毎月二十三日
勢至菩薩(せいしぼさつ)
「偉大な力がくまなく至る」
おひとりで祀られることは、ほぼなく
観音菩薩と阿弥陀如来の脇侍として
従っておられます。
非常に怪力で、足を踏みおろすだけで
人々を迷いや苦しみから救い
悟りの境地に導いてくださいます。
滅罪、悪霊退散、延命、不老長寿
とご利益もさまざま。
特に滅罪のご利益に優れています。
心身を整えて悪行を制し
自身を律することができそうな
大いに頼れる守護本尊です。
観音菩薩様は頭上に
化仏(けぶつ)を付けますが
水差しを載せておられるのが基本形です。
未・申(ひつじ・さる)年:毎月八日
大日如来(だいにちにょらい)
完全な悟りの境地に達せられた
すべての仏の頂点にいる仏様。
中でも密教頂上に君臨し全てを統括する。
仏の根源を示し、
あらゆるご利益を備えて
悟りの境地に導いてくださいます。
大日如来の慈悲は陰日向なく照らし
あらゆる衆生に及ぶとしています。
本来、如来は宝冠や装身具を
身に着けていないのですが
大日如来は例外。ほとんどが坐像です。
どんな願いも聞き届けてくださる
パワーを持ちますが大日如来には
2種類があります。
金剛界大日如来は偉大な知恵。
胎蔵界大日如来は慈悲の面。
菩薩と如来の大きな違いは
如来はさとりを獲得していること。
より高い理想を得た如来が、自ら
人々を救う実践を行なうことは
まさに釈尊が成道後、釈尊の理想を
今の世で実践するという
酉(とり)年:毎月二十八日
不動明王(ふどうみょうおう)
言い聞かせても無駄な人
煩悩の強い人を叱り、強引にでも
教え導く存在です。
心を入れ替え精進する者に対し
厳しいけれども必ず
救済の手を差し伸べる
慈愛に満ちた明王です。
仏の教えに従順でない者たちをも
教化・救済する役目を担って
どんな所へでも出向き
すべての人を救済するため
奴僕(ぬぼく)の姿をされています。
その願いが種々ある像を造ったといわれています。
病魔退散、家内安全、商売繁盛など
現世利益が叶うとされていますが
煩悩消滅に尽力くださるのが不動明王。
とすれば、自分の願い事をするのは
もってのほかなのです。
しかし、密教では祈願に対して
不動明王が烈火のごとく怒ることで
煩悩が浄化され知恵と慈悲により
願いが叶うとされています。
剣は煩悩などあらゆるものを断ち切り
網は縛りつけてでも導く道具。
または鋭い知恵で獲物を縄で捕らえる
といわれています。
自分ではなかなかコントロール
できない煩悩を浄化してくださいます。
余談ですが…
このお不動様にずいぶん助けていただいてる
そう折に触れ感じています。
坐像・立像・赤・青、
介する人・地域はさまざまなのに
出会うのはいつも立像。
ある住職に『あんたはそんだけ
“我”が強いからこっちから歩いて
出向いてでも連れて行くでいうことや』
と言われました >_<
戌・亥(いぬ・いのしし)年:毎月十五日
阿弥陀如来(あみだにょらい)
西方にある極楽浄土の教主。
無限の寿命と無限の光明を持つ
菩薩の時代に人々を救うため
四十八大願成就し如来になられました。
罪深い者でも、阿弥陀如来を拝めば
必ず救ってくださるといわれます。
女性の支持を得て信仰を集めた仏様です。
阿弥陀如来様のご利益は無限大。
中でも滅罪や敬愛にたけています。
なんといっても極楽浄土に
導いてくださること。
普段から救済の力を信じ
釈迦如来や薬師如来と
見分けるポイントは印の組み方。
親指と人差し指、中指、薬指
いずれかで輪を作るのが一般的です。
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