閻魔大王

もともと「ヤマ(यम, Yama) 」という名で

インド神話に最初の人間として登場します

中国を経由して日本に伝わりました



あの世といわれる輪廻の世界には


地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天界


があるといわれています


人類初の死者であるヤマ(閻魔大王)は

一人で死の世界を進んでいくと

楽園(極楽)を見つけます


これが天界の始まりです


ヤマの死後

ヤマが歩いた道をたどって

次々と死者たちは極楽へ
やってくるようになります


後から続いてやって来た死者たちに対し 

ヤマを中心に初期の死者7人で

雑役のとりしきりや秩序の維持を

担うようになりました


初めのうちはみんな仲良く

極楽で過ごしていました

しかし年数が経つにつれ

悪人や様々な欲望を持った者も

やってきました


死者のたどる道は一本しかありません

極楽へ来るしかなかったのです


そうした者たちは

勝手な振る舞いをしたり

暴力や犯罪

嘘をつき欺き

もめごとを起こし

荒らしたりするように


ヤマたち初期の死者7人は考えました


極楽にそぐわない者は

それなりの受け入れ場所で

更生させようと


人間界からより遠くに

より地下深くに…


これが地獄の始まりです


この地獄を管理したのがヤマ


神通力で鬼たちを作り出し

悪人の死者へ罰を与え

魂を浄化するという役割を担いました


そして死後の世界へ来る前に
何処へ行くのか裁くことに


その最高裁判官が閻魔大王


法廷では


浄玻璃鏡

…この魔鏡はすべての生前の行為をのこらず記録し、裁きの場で雲のスクリーンに映す機能を持つ鏡


閻魔帳

…閻魔王が死者の生前の行為や罪悪を書きつけておくという帳簿


を用いて裁かれるため

死者が閻魔大王の尋問に

嘘をついてもたちまち見破られる


閻魔大王は、自分の考えや感情で

人を苦しみに陥れたりすることはありません

常に客観的な資料に基づいて「ただ裁いているだけ」なのです


それを因果応報といいます


10人の王のうち7人から裁判を受け

死後7日目から49日目まで

五戒について7日ごとに

7回 生前の所業(善行、悪行)

の審査の後決定されます


35日目に地獄を支配している

閻魔大王による


天界

人間界

修羅界

畜生界

餓界

地獄


六道の何れに進むか裁きが下り

49日目に判決が確定します


これがいわゆる49日であり

死者は冥途の旅にでることになります

 

その後、100日から

33回忌(満32年目の命日)までは

それぞれの王による再審査が行われる


亡くなった人のために

遺族は罪を軽くしてもらう為

故人の為に善行・功徳を

積み重ねてお祈りし供養をします
いわゆる法要 法事です

裁判の後では、間に合わないから

供養は、忌日或いは前に行われているのです


 又、49日の判決が出されるまでは

人の魂はこの世にいると言われ

この世界を中陰の世界と呼ぶそうです


やはり、極楽浄土に往生するためには

この世で、功徳を積み重ねておかなければ

改めて感じました


閻魔は縛、雙世、雙王、静息、遮正、平等などと和訳できるそうで


“縛”は罪人を捕縛する

“雙世”は常に苦楽の2つの報いを受ける

“雙王”は兄妹一対で2人並びたる王

“平等”は罪人を平等に裁く


ヤマとその妹ヤミーとの間に

最初の人類が生まれ

そのことでヤマは

最初の死者となり

死者の国の王となった


アダムとイブ

イザナギ・イザナミ

ヤマとその妹ヤミー…


ということは和訳の「雙王」にも通じます


禁断の関係

人間の始まり

二つの何かが交わったことで

起こりうること


あの世とこの世


違うようで同じなの?


何度も裁判、審判が繰り返される
ということは
罪を認め悔い改めれば…



閻魔大王を調べていてわかった

とても興味深い話です


閻魔大王=地蔵菩薩⁉️

調べる過程で見つけたのでまたの機会に…

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